時差ぼけでやっぱり4時ごろ起きてしまう。本を読んだりして時間をつぶしたが今回は6時過ぎても夫が起きる気配がありません。 軍での日ごろの訓練の成果で寝つきの良い人でうらやましい。 ただ起きる気配が無いとこちらもシャワーを浴びたりドライヤーかけたり物音を立てるのも憚られるので困ってしまう。やっと7時過ぎには半分起きているような気配を感じるのでこちらもシャワーを浴びて身支度開始。
8時頃には朝食を食べにホテルのカフェテリアへ行く事が出来た。
このカフェテリア、相変わらずかゆいところに手が届くサービスの良さで居心地がかなり良い。私は前回はパスしたビュッフェ形式を頂く。
オムレツのトッピングを『え~っと、トマト、ピーマン、オニオン、マッシュルーム、オリーブ、チーズ、ハム、、ね』と言うとシェフが『それってベーコン以外の全てのトッピングって事じゃないか!』と冗談めかして笑われる。夫からも『今朝一番の大きなオムレツになりそうだな~』とからかわれた。
ビュッフェのシェフはオムレツを作るだけの為に居るのでさすがプロ。外側は程よく硬く内側はトロッっと半熟。 その他、ターキーのベーコン、普通のベーコン、ソーセージ、ハム、フレンチトースト、ペストリー、フルーツなど盛りだくさんでお値段はなんと一人当たり$8ちょっと。お腹もお財布も大満足です。
これからの関西方面への旅行はトランクを各自一つずつ持って行くことにした。二つのトランクはまた一週間後に戻ってくるのでホテルで預かってもらうことに。 よってトランク内の荷物の総入れ替えをしてホテルをチェックアウトしたらもう11時。予定では9時頃に品川を出たかったのにかなりの遅れだ。
品川駅のインフォメーションセンターでアメリカで購入したジャパンレイルパスのバウチャーをJRレイルパスに交換してもらう。 パスポートやグリーンカードを見せレイルパスを発行してもらい、ついでに京都行きの新幹線も手配してもらった。
はじめての新幹線!
出発まで30分程。
そこで問題発生、これは後々まで尾をひく事になるのだが、、。アメリカで言うタイプA=日本の血液型占いのA型と似ていて理論的思考を好む完ぺき主義者(要は理屈っぽく細かいところまでこだわり口うるさい)。 そしてアルファ型人間=グループを引っ張るリーダー的存在。 片やタイプBとベータ型人間はまったくその逆。
夫はまさしくタイプA とアルファ型である。 私はタイプBで半アルファ半ベータ。(いい加減、アルファ型が居ない時のみアルファ役を引き受けるベータぎみな人間)新幹線に乗るホームへ行こうとしたら夫がどうやってホームを見つけることが出来るのか?とうるさく聞く。 どうやら自分の理解出来ない日本語をベースにして行動をするのが不安らしい。 電光掲示板の見方を教えようとしたが、電光掲示板自体は英語表記が出ているものの、自分の持っている新幹線のチケットにはのぞみ、ひかり、など列車名が日本語表記されているので見分け方を教えられないのでまず困った。 これは後に新幹線のチケットは英語表記で発行してもらう事が可能と分かったのだが当時は知るよしも無い。
で、プラットホームへ着いてから今度はどうやって指定席の車両番号(2号車、7号車、など)の位置が分かるのかと聞かれても、各車両ごとの表示も英語表記は無いし、のぞみ、ひかり、こだまとタイプによっても違うのでまたまた困る。 もしも一人で乗る時に自分の車両番号が分からなかったらとりあえず乗車してしまいそれから車内移動しながら自分の車両を見つけるしか無いね、とタイプB的なアドバイスしても不服そうだ。
そんな事をしながら待っていると新幹線がプラットホームに入ってきてなんとか乗車した。 今の新幹線はフロントが細長いシェイプでかっこいい。
久しぶりの新幹線の座席は足元のスペースも十分にありとても快適。
夫がじろじろと通路を挟んで隣の席を見ているので何かと思ったらお弁当を広げている。 ほとんど通路から首を突き出さんばかりに隣のお弁当を見ていてこちらが恥ずかしくなり脇をつついてお腹すいたの?と聞いたらそうではなくて冷やし中華のお弁当がめずらしいから見入っているらしい。 また、車内で自由にビールや酒が飲めるのにも驚いている。アメリカではレストラン・バー以外の公共の場所でアルコールは飲めない。
静岡あたりでは雪をかぶった見事な富士山を窓から見る事ができた。
それにしても夫が注目している通路を挟んだお隣さんカップルは品川を出てからず~っと食べ続けの飲み続けでダミ声にて宴会状態。 ビールやカップ酒や食べ物が次から次へ手品のように出てくる度に夫が感心して見入ってる。 あまりに見入っているのでまた脇をつついて注意すると『だってあれを見てごらんよ』と言うのでチラッと見てみると なんといい年をしたご婦人が鼻をほじりながら鼻クソを丸めるのに夢中になっている! そんな所まで見ていて、もういい加減やめなさいよと夫をたしなめる。
夫がボソッと『義兄といい勝負だな』と言ったのは聞き逃さなかったゾ。 アメリカ人にもある親族の間でのモヤモヤ! 義兄も強烈な個性の持ち主なのでいずれこのブログにも登場してくれることでしょう。
京都駅に到着したのは2時前になってしまった。京都駅は近代的なデザインで圧倒される。 ホテルは駅のすぐ近くだったので一度荷物を置きにチェックイン。
これでもかっ 参ったかっ!と言う程の丁寧さで迎えてくれてちょっと気恥ずかしい。部屋も申し分なく荷物を置いて早速お目当ての伏見稲荷大社へ出かける。JRですぐの所にあるらしいので2時過ぎという中途半端な時間でスタートする観光にはピッタリ。
京都駅からJRの稲荷駅へ2駅程で到着する。
駅の前から早速大きな大鳥居が見える。これから登るゾ。
一番下にある大社の門前
有名な鍵をくわえたお稲荷様、かなり美形のきつねさんと言う。
平日で少し遅いせいか観光客もあまりいないようだ。 ゆっくりと何千本もある鳥居をくぐって登りはじめる。 この伏見稲荷、上まで登るのはかなり大変と聞いたがどうなる事か。この同じような鳥居が続く稲荷は前々から一度は行ってみたかった。 同じ、シンプルな物が果てしなく続くというループが好みだ。
何と言うか昔好きだった同じパターンが果てしなく続くハウスミュージックと似た趣がある。
この頃はまだまだ元気!
途中まで行くと階段も急になり階段横でへたばってたり休んでいる人も見受けられる。 そういう自分もなんとか半分は上がったかな?という所にベンチがあったので休憩するともう足が疲れて動く気もしない。 夫は頂上まで行きたそうだがつらいならここでお終いにしてもかまわないとは言う。 しばらくすると上から外国人と分かる人がひとり降りてきて夫と話はじめた。その人はイギリスからの人で、京都好きが高じて休暇を取っては毎年やって来るそうだ。ふ~ん、日本人でも毎年京都へ行くのは難しいのにそういう人もいるんだなぁ。
その人は頂上まであと15分弱くらいでそれ程の距離でも無いと言う。 そうか~あと15分くらいなら何とかがんばれるかも。 そのイギリス人にも励まされかなり重くなった腰を上げてまた頂上へ向かい階段を登りはじめた。
しばらく座りこんでしまった四の辻にあった地図
そしてやっと頂上へ登頂成功。頂上はそれ程広くは無くつい見落としてしまいそうな所だった。 お参りをして今度は下り。下りは上がりルートとは別で滝があったりとても静かなゆるやかな参道でそこだけ時が止まってしまったような感覚。しかも4時過ぎであたりはどんどん薄暗くなり始め人気が無い。 一人だったらかなり怖いをしたと思う。
ちょっとドキドキしながら随分下るとやっとさっき座っていたベンチがある四の辻まで戻ることが出来た。そこから下まではまだ観光客もいて少しにぎやかだった。下まで着いてお土産やさんを冷やかしてから駅へ向かう。
稲荷の口の竹筒から水。結構シュール
薄暗い参道。
駅でレイルパスを見せて改札を通り振り返ると夫がいない。改札の前で何やらレイルパスを探しているらしい。 ひえ~まさか落としたんじゃぁ、、と稲荷登頂でかいた汗が全部引く思いだ。 あれは再発行できないし、これからの広島、高野山、金沢はどうするんだぁ~、と不安が頭を駆け巡る。 そうしたらズボンの膝ポケットからレイルパスは出てきた。脅かさないでくださいまし。
電車を待っているとカランコロンと下駄の音が聞こえる。さすが京都、下駄もいいね~と思って音のする方を見てギョッとした。
おじさんが下駄をはいている。下駄は下駄だが歯が何と20センチ程もある。あれで中々上手に階段を上り下りしているではないか。
何かの修行なんだろうか? 夫に何で下駄の歯があんなに長いんだ?と聞かれても答えられませ~ん。
京都駅に着きそのおじさんも降りてまた上手に階段を登ってゆく。で、階段を登りきった後の平らな所ですごい音がしたと思ったらおじさんがコケてた。 通りすがりの若者がすぐおじさんを助け起こし『大丈夫ですか~?』と声を掛けてるのがすがすがしい。 う~んやっぱり。あれは修行としか考えられない。
京都駅で早速夕食を食べに行く事に。 鶏が好きな夫には焼き鳥は初めてだろうと思いホテルで京都駅そばのおいしい焼き鳥屋さんの場所をあらかじめ聞いておいたのでそちらへ向かう。 お目当てのお店を見つけ入ってみると満席で相席しか空いて無いと言う。 相席でもまあいいか、と思って相席に案内してもらうと何とそこはタバコOKらしく相席の人がタバコを吹かしていたのだ。 席に座ってすぐにつきだしまで来てしまったがタバコを理由に即お店を出た。
NYでは公共の場所、例え路中でもタバコは全面禁止なので全く考えもしなかったが日本ではこの後も結構タバコの匂いや煙には悩まされる。
今夜は焼き鳥屋という勢いでホテルを出てしまった為プランB(代案)が無い。
仕方ないのでその界隈をぶらぶら歩くとすぐに串焼き・焼き鳥の看板が出ている店があった。 今回は慎重に店の人になるべくタバコの煙が来ない所と希望と伝えるとまわりに人の居ない奥のテーブルに通された。
生ビール、や焼き鳥を頼んだがその店ではご飯物が無かったので結局ビールのおつまみ系ばかりの夕食となった。会計を見ると6000円くらい。 日本ではまあ普通と思えるのだが夫はおなか一杯にもなってないのにそんなに会計が高いのか!と結構おかんむりだ。
帰りに京都駅の構内に入っているおいしそうなパン屋さんを発見。アップルパイを買ってデザートとしてホテルで食べた。京都はおいしいパン屋さんが多いと聞いていたがそのアップルパイもパイ生地がさくっとして中のりんごの甘さも控えめでおいしくいただきました。
こうして京都一日目の夜が暮れてゆきます。
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