円覚寺100体観音像 なぜか100体の観音様全て一円玉を抱えている 観光客のいたずら?
建長寺の法堂の天井画の雲龍図
建長寺方丈庭園
鶴岡八幡宮手水舎で手を洗って清める
鎌倉大仏
長谷寺 和み地蔵
5月20日 鎌倉編その2
品川駅でまずみどりの窓口へ向かい弟夫妻が鎌倉行きグリーン車の手配をしてくれた。待っている間に明日から関西・北陸を一週間かけてまわる予定でアメリカから手配したJapan Rail Path(一人当たり$300程で購入した外国人観光旅行者向け新幹線を含む一週間JR乗り放題のパス、日本人でも外国の永住権保持者もしくは10年以上海外在住でも購入できる)のバウチャーをみどりの窓口で交換しなければならない事を思い出した。ああ、でもバウチャーからJRレイルパスに交換するのに必要なパスポートをホテルに忘れた。仕方ないのでバウチャーを交換するのはみどりの窓口で良いのかだけは聞いておく。 しかし実際に交換するのは新幹線の切符売り場だそうだ。ふむふむ明日の為にも覚えておかねば。
品川からすぐ電車が来てグリーン車の2階に乗り込み出発。グリーン車の2階席は10年以上前に東北新幹線で仙台へ行った時一回座ったきり。さすが2階なので景色も良い。
車内では弟の奥さん(ここではEちゃん)がいろいろな話をしてくれて楽しく車窓から外を眺める間もなく目的地の北鎌倉へ着いてしまった。 北鎌倉では降りる人も多く人に押されて駅から外へ出た感じ。平日でもさすが観光地だけあって混んでいる。
まず駅のまん前にある円覚寺。鎌倉幕府8代目北条時宗が建てた禅寺。階段をあがり立派な門構えをとおるとそこは料金所、さすがに観光地なのでしっかりと集金される。かなり暑く日差しも強いので自動販売機で水を買う。帽子をアメリカから持って来なかった事を今更後悔した。 しばらく行くとまたまた立派な三門と呼ばれる門がある。 ここで夫にどうして寺には門ばかりあるのか聞かれるが返答に困ってしまう。 門を通ることで俗世間の煩悩から解脱し清らかな気持ちで仏殿にお参りする為のようだがうまく説明できない。
仏殿にはきらびやかな釈迦如来像が鎮座されておりお隣の選仏場にも黄金色の薬師如来像がある。選仏場は昔は禅道場だったらしく広い畳が広がる。去年行ったメトロポリタン博物館の日本コーナーで見て以来の畳だ。なつかしい。すりすりと触ってしまう。今度は誰からも怒られない。メトロポリタン博物館へ一緒に行った夫はその展示されている畳にすりすりと触ってしまい係員に怒られてた。
ずんずん奥へ歩いてゆくと妙香池が左手にあらわれそこには虎頭岩と呼ばれる虎の頭に見える岩があるそうだがどう見ても虎には見えなかった。 しばらく先には何もなさそうだったので引き返して行きには見逃した百観音という約百体もあるお地蔵様くらいの大きさの観音様がずらっと並ぶこみちを通る。なぜかどの観音も沢山の一円玉を抱えていらっしゃる。観光客の悪ふざけっぽいがその姿がちょっとユーモラスではある。
そこから弁天堂へ階段を上がると眺めの良い丘の上に出た。もちろんお茶屋さんも出ていて抹茶でも飲みたい気分だがまだ休息には早いだろうという事でここは我慢。 次は鎌倉幕府5代目北条時頼が立てた建長寺だ。
円覚寺から道路沿いにてくてく歩く。途中歩道の道幅が狭くなって人二人すれ違うのがやっとの所を横から車がビュンビュン通り過ぎている、、怖いけど日本に住んでた頃は全く平気だったはず。
建長寺の前は広く駐車場があり観光バスも何台か止まっていた。門構えが厳しく男性的な寺かと思ったら仏殿は徳川2代目将軍秀忠の正室、江の御霊屋だという。 よく見ると仏殿は華やかで女性らしい装飾のような気もする。江と春日の局との三代将軍家光をめぐる対立は小説やドラマに描かれていて有名だ。 両親は自害、また、娘である千姫を敵方豊臣秀頼に嫁に出し関が原では実の姉の淀君と対立するまさに大河ドラマの生き方をした人。 昔の女性もタフだった。
法堂には畳80畳分もある竜の絵、雲龍図が天井に描かれていてまた、いつもの福福しい釈迦像に比べてめずらしいガリガリにやせた断食苦行をしている釈迦苦行像もあった。
そして庭園を見渡せる方丈では靴を脱ぎリラックスして座って庭園を見ることもできぼ~っと癒される。平日でよかった。幾人かが座ることが出来る庭園に面したベンチも休日には満席になることだろう。 10分程座っていると前を通る5,6人連れの婦人の団体に挨拶されこちらも挨拶し返す。知らないもの同士挨拶する事が一般的になってきたのだろうか? とてもよい事だと思う。夫も変な日本語のアクセントで『コンニチハ~』と言ってるし。そろそろ行こうかと思ったら入れ替わりに着物姿の若い女性。自分が好きなので着ている人を見ると笑顔になってしまう。二人ともカジュアルな小紋で色半襟がかわいい。自分は半襟を頻繁に変える所までは行ってなくてついつい白で通してしまうがやっぱり半襟にもこだわらなくては、、と思う。
建長寺からさらに歩いて鶴岡八幡宮の裏口まで来た。途中ケーキや甘味処の有名店の前を通ったがそろそろお昼の時間、でも出発したのが遅くそれ程お腹もすいていないのでスルーしてしまう。
鶴岡八幡宮の境内は人で混みこみだ。遠足の小学生か中学生が非常に多い。
大銀杏を見たり境内下の手水舎で夫が手を洗う人を珍しく思い写真を撮ったり夫自身も脇に書いてある正しい作法にそって手を洗っていた。
鶴岡八幡宮の前、若宮大路や小町通りも人・人・人で埋め尽くされている。
Eちゃんの案内で小町通りを冷やかしながら通って何かお昼でも見つけようかと思ってもどうも人ばっかりで落ち着かない。 結局自分も人ばっかりの内の一人なのだが。おもしろそうな店も沢山あってぶらぶらとウインドーショッピングのような感じで通りぬける。本当は軽く昼食を食べられる店をと思っていたのだがうまく見つかずとうとう小町通りのはずれまで来てしまった。途中着物の古着屋を見つけたけれどビルの2階に入っていて長くなりそうなのでガマンガマン。
そこに見つけたのがとんかつ屋で夫も日本のとんかつは初めてだろうと思い弟夫妻も大丈夫と言うのでとんかつ屋に入ってみる。Eちゃんと夫はかつ重、私は白身魚のフライ、弟はメンチカツ定食。 フライはさくっと軽くおいしかった。夫もはじめてのかつ重はおいしいとよろこんでいる。軽く食べるつもりが結構重い昼となってしまったけど。
小町通りを抜けるとそこは鎌倉駅の駅前で鎌倉と言えば有名なハトサブレーの本店がある。Eちゃんはハトサブレーの本店で買い物があり(実は私の所へのお土産も買ってくれていたのでした。感謝です)私と夫はサブレーと共にディスプレーしてある和菓子や洋菓子を見て舌なめずり 。どれもおいしそうだ。Romeにこんなに綺麗にディスプレーしているお菓子屋さんはまず無い。あえて言えばイタリアンレストランに併設してあるペストリーだがどれもクリーム一杯でドカ~ンと重い。綺麗に盛り付けたお菓子を少しずつという感覚がまるで無いので日本のお菓子屋さんを久しぶりに見ていいな~と思う。
弟夫妻がJRと江ノ電の周遊切符を手配してくれたので鎌倉駅から江ノ電へ乗りこみ夫が見たがっている鎌倉大仏を拝みに行く。
江ノ電長谷駅は無人駅のように小さくなぜかなつかしい雰囲気だ。大仏がある高徳院までてくてく歩いていると体と頭が焼けるように暑い。 また帽子もってくるべきだった、日傘買うべきだったと後悔する。
大仏様の前でお決まりの写真を撮り、夫は大仏の中に入ると言う。灼熱の上に狭く暗く人で一杯の大仏様の中に入る気にはなれなかったので私は外で待つ事にした。 弟もEちゃんも一緒に中に入っていったが若い人は元気だ~。
15分位して出てきた夫が何かうれしそうだったので聞いてみると遠足で来ているらしい数人の子供たちに大仏の中で話しかけられたそうだ。子供たちは習いたての英語で一生懸命コミュニケーション取ろうとしたらしい。何とか少しは相手が何を言っているか分かったそうだ。夫が子供好きなのは前に知人の子供を預かった時に私以上に世話を焼いていたので知ってるが日本の子供と話せて本当にうれしそうだったのでよかったね~と言いたくなる。
その時の逸話だが少しの間預かったウェイン君のお母さんが迎えに来て家に帰る前にウェイン君が私に『君のお父さんって本当に優しくていろいろ教えてくれて僕大好き!』と言ったので一瞬誰の事かと思ってギョっとして次の瞬間爆笑しかかった事がある。いや、子供の前なので爆笑はしなかったが『お父さん』って! 未だにその子は夫がでこんなにデカイ女の子のお父さんと思っているのだろうか、それともお母さんが後で説明してくれたのか気になるところだ。 夫は夫で子供なんだからしょうがないとか言いながらも結構傷ついていたのを知っている。へへへ。
大仏様の後は長谷寺へ向かった。その向かう途中後々まで私の心を悩ませる問題発生。長谷寺の門前通りといった感じのところに着物の古着屋さんを発見してしまったのだ。外に半幅帯が1000円程で売り出されている。今までの行程で店に入ってないしまあいいかと中に入ると処狭しとお宝の山。でも店の人の気配が無い。声をかけると奥から女性店員さんが出てきた。
京都へ行くときは着物の先生の所で着方と名古屋帯のおさらいをする予定で自分で縫った遠州木綿の単の着物で伺う予定。季節的には単と袷のビミョーな所だが暑さが苦手の北米体質と季節の先取りという事で許してもらおうと思っている。そこでブルーの単にあう名古屋帯が無くて探していた。状況を説明するとなかなか良さそうで何にでも合いそうなベージュの鶏の絵の織りの名古屋帯を出してきてくださった。値段も3000円強で超手ごろだ。しかし夫は首を横にふらない。着物一枚帯三枚と言うが夫はどうも着物一枚帯一枚と思っているらしく帯はたくさん持っているじゃないかともっともらしい事を言う。いろいろと説明したがどうも納得していない様子、でもしまいには買ってもいいと言ったけれど後難を恐れてやめた。 しかも鶏の帯なんて変!と言う。私は変わっていていいじゃないかと思ったけれど。 店員さんにはせっかく出してくれたのにすみません、とあやまってお店を後にした。
長谷寺は高台から海や鎌倉市街が見渡せ、自販機でジュースを買い下界を見渡しながら一息つく。 ちょっと恐ろしげな洞窟があり奥には弁財天と十六童子なるものが祭られていて今までに無い緊張感が味わえた。
また和み地蔵というお地蔵様はその名のとおり和めるお顔でオハイオ州の実家でその写真を見た甥のお気に入りとなった。
江ノ電で長谷を後にしたあたりからああ~やっぱりあの鶏の帯買っておけばよかった~と後悔の念に襲われるがもうおそい。夫め~。
鎌倉から東京へ夕方戻り一回ホテルへ帰り着替えて弟夫妻と夜の外出をしました。 続く。
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