2014年3月8日土曜日

森林限界を超えて

近くの山々は行きつくしてしまい 次何処へ行こうかな~と物色しているうちに見つけたNY州では数少ない森林限界を超えた山へチャレンジ。 

Mt.Algonguin、NY州でMt.Marcyに次ぐ2番目に標高の高い山です。
夏(ネットからの拾い画)


冬(ネットからの拾い画)

 山頂直下は森林限界線を越え岩稜のみの山。

ニューヨークで標高の高い山々、Adirondack High Peaksが連なる 冬季オリンピックの会場でもあったLake Placidのすぐ近くです。
なので、家から遠い、、、高速を使って約4時間。

今まで行った事の無いHigh Peaks群。 自宅から遠い事と自分の技術の未熟さもありましたがもう一つの理由に スノーシューを持っていない事がありました。
Adirondack High Peaks (ADK) の冬季トレイルで登山する場合はスノーシューの携帯が義務づけられています。
これは道に迷ったりした時に雪深い中にハマり込んで体力の消耗を防ぐ為と聞きました。

購入も考えましたが、、登山用スノーシューはいかんせん高~い! (汗) 

冬の一時期しか使えないスノーシュー、、しかも登山道が先行者によってよく踏み固められていた場合は用無しだし。
それに回すお金があったら別の装備を買いたいな~~と。
しかも今は自分で働いていないので高い装備を買うのもジェイミーにうしろめたい、、。(笑)

そこでEbayから中古をゲットしました。 欲しかったモデル、MSR Lightning Ascent、登山用スノーシュー、65ドルなり。
新品で購入すると250ドルは下らないのでもうけもの。

REI登山用品店のレンタル落ちでしっかり店名が入ってますが使えれば良いので気になりません。

ただ、気になるのがスノーシューの裏についているアイゼンの歯。
3年間、お店のデモ、レンタル等で酷使され結構歯が丸くなっているのでヤスリでの手入れが必要です。


しっかし、、一番の課題はアイゼン、、実はアイゼンは持っていません。 ニューヨークの山は冬季でもアイゼン無しのマイクロスパイクで登る派とアイゼンをしっかり履いて登る派と半々です。

前日に登山品店に行って悩みましたが、、やはり高い。 冬季登山シーズンが終わってからのセールを待つ事にしました。
今回はマイクロスパイクで行ける所まで行って無理だったら潔く引き返そう、、と言う事で。

ちなみにマイクロスパイクです。 これを靴に装着します。


朝は3時半起きで出発する予定でしたが前日の夜はジェイミーの仕事がらみのパーティーがあって帰宅したのが11時半。
しかも食後のコーヒーをうっかりと飲んでしまって(アホ!) 寝付けずに 2時まで目が冴えてしまい結局起床時刻を1時間半ずらしました。
寝不足での高速の運転と登山は避けたいものです。

Lake Placid 近郊の登山道のあるAdirondack Lojに着いたのが9時半。 
High Peaks Information Center で天気と登山道の様子を再確認しました。 天気は一日中晴天。 しかし山頂での風速がかなりある事も分かりました。

ちなみに懸案だったマイクロスパイクで森林限界を超えた山頂まで登れるかについてセンターの男性と話しましたが 多分大丈夫! という事。

10時にトレイルを出発しました。

ちなみに私はトレイルではスノーシューを履かなければならない、と誤解していました。
でも随分と登ってから後ろから追いついて来た男性を見ると履かないでバックパックに括り付けてる! ひょっとして、、? と世間話ついでに聞いてみると携帯してさえいれば良いそうです。

な~んだ、、半分以上の急登をスノーシュー履いてがんばって登ってしまった。 かなりの体力消耗。 

ちなみに写真は余裕が無く、最初の一枚だけ。 以下は全てネットから同じ山の拾い画です。

 樹林地帯もかなりの急登でした。

樹林地帯をひたすら登って行くと、、やっと目指すAlgonquin山頂が見えてきます。

でも近くに見えてもまだまだ、、なかなか山頂付近には近づきません。 
この場所から1時間半程登ってやっと森林限界線に近づきます。



森林限界線を越えていきます。

雪と岩の急登をスリップして滑落しないように登って行きます。

最後の10メートル、、山頂に立っている人の表情が分かる距離になって難題発生。
風で雪が凍りカチカチになった上にはマイクロスパイクは 跳ね返されてしまいグリップが効かない。
マイクロスパイクが刺さらないとスリップして滑落、、、運よく樹林方面に落ちれば300メートル程落ちてから止まるけれど方向が悪く岩稜地帯に滑落したら さよ~なら~~♪

一瞬、頭に浮かんだのは、、、

ゼウスともちろんジェイミーの事。

そして思案した結果、ここまで! たった10メートル、、でも自分の命を運に賭ける事は出来ませんでした。

やはりアイゼンが必要だったと。

でもマイクロスパイクの限界を経験によって知る事が出来ました。

下山を決めたらスタコラサッサ、、と下山途中呼び止められて振り向くと!?
なんと、さっき頂上に立っていた男性でした。 

もう少しだったのに頂上を踏まずにどうして引き返したの? と聞かれ事情を説明しながら男性の足元を見ると、あれ!? この人もマイクロスパイクだ。

逆にその事を尋ねると、その人はAlgonquinは冬期に何回か登って慣れているから、、だそうでした。   ”でも君が経験から学んだ事は代えがたい事で今後の登山できっと役に立つよ!” となぐさめられました。

次回はアイゼンを履いて倍返し! です。

2 件のコメント:

  1. Sarah mama2014年3月9日 0:25

    すご~い!

    本格的になりましたね。装備も!
    そうです。滑落だけは気をつけてくださ~い!
    でも、判断が的確なので頼もしいです。
    はい、ご主人様とゼウス君のことは脳裏にいつもお忘れなく。。。。

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    1. Sarah mamaさん

      日本に居た頃、家族旅行で登山して森林限界を超えた事は何度もありましたが 自力で超えたのは初めてです♪

      滑落をひしひしと感じた登山も今回が初めてでした。 山頂を踏めなかったのは心残りで 下山してからもイマイチ気分がスキッとしませんでした。(笑)

      でも夜遅く自宅に到着して尻尾フリフリで出迎えてくれたゼウスと快く迎えてくれた旦那を見て やはりこれで良かった! と心から思えました。

      もうすぐ暖かく、そして散歩の楽しみな季節になりますね♪

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